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Nikon Fの世界 第11話 Nikon F (6405XXX)

こんにちはMinoluです。

ついに640万番台の初期型Nikon Fに出会い大枚をはたいて買ってしまいました。

とても手元に置いておくほどの余裕はないので、手放す前に簡易な整備と清掃をしながらじっくりと観察しました。

入手できた個体は6405489。1959年末から1960年1月に作られた物です。

Nikon Fの640万番台の特徴については海外のサイトも含めたネット情報である程度の知識を持っているつもりでしたが、今回新たな発見もありましたので後ほどご紹介します。

また、市場では640万番台と称する個体をしばしば見かけるのですが、その多くが後の世のアイレベルファインダーと組み合わされた個体で、640万番台の時代のファインダーとの組み合わせは稀です。

さて、この個体はどうでしょうか。

まずは、よく知られた640万番台の特徴を観察していきましょう。

↓ ここのJAPAN刻印は見落とされがちです。


↑ 640万から642万あたりはこのパーツです。

↑PATナンバー刻印。

フォーカシングスクリーンには留め用のくぼみが4か所あります。

それではいよいよアイレベルファインダーを観察します。

「NIPPON KOGAKU JAPAN」の文字がプリントではなく刻印です。

これは紛れもなく640万番台のアイレベルの特徴です。

さて、ここからは新たな発見です。

共に前期型のアイレベルファインダーのカバーを外した物です。

左が今回の個体です。

プリズムを押さえている位置が違っています。

これを反対側から見ると小さなネジ穴位置が後世のものと違うので外観からも判断できるのですが、押さえ位置の違いによるものでした。

また、プリズムの上部には保護用?の薄いシートがあることがわかります。このシートはかなり劣化が進んでいましたが、オリジナル状態の保全のためそのままにしてカバーを戻しました。

そしてさらに新発見。

これはカメラ本体セルフタイマーあたりの貼り革(革ではありませんが)の裏側です。

左が今回の640万番です。

どちらも表側の材質は同じ感じなのですが640万番の裏面は布がベースになっていて繊維が見られます。

一方、それ以降の個体の裏側はビニール様の素材になっていてツルツルしています。

 

まだ細かい違いはありましたがネットに公開されていない情報でもあり、後世にお楽しみを残すべくベールにつつまれたままにしてMinoluの知ったかぶりはこの辺りにしておきます。